脱ナザール中毒!いろいろ試して、結局「鼻の矯正手術」

初めてナザールを使ったのは大学生の時。高校まで鼻づまりで悩むことはなかったんですが、大学生になってから徐々に症状が出て、頻繁に鼻がつまるように。

薬局で点鼻薬というのがあるのを知って購入。最初に使ったときはツンと痛みを感じましたが、効果は抜群。あれだけ困っていた鼻づまりが一瞬で解消しました。

あれからもう10年。肌身離さず使い続け、すっかりナザ中です。

「慢性鼻炎だなぁ」なんて思いつつ、最近まで特に気にせず使い続けてきました。

治そうと思ったきっかけ

気が変わったのは子どもが生まれたから。そのうち言葉を話すようになって「なにそれ?貸して」なんて言われたら困ります。

これを機に治そうと決意しました。

薬剤性鼻炎(点鼻薬性鼻炎)

ナザ中にはしっかりとした病名が付いていて「薬剤性鼻炎」と言うそうです。

血管収縮剤の「ナファゾリン塩酸塩」は鼻の血管を収縮させて鼻通りを良くしてくれます。

でも副作用があって、使い続けると収縮した以上に膨張して効き目が弱くなったり、鼻の粘膜が腫れて余計に詰まったりして、別にアレルギーを起こしていないのに鼻が詰まるようになってしまいます。

これが長引くとナザールを止めても治らず、手術が必要ってことになります。

「慢性鼻炎かなぁ」なんて悠長なこと言ってる場合じゃなかったです。

対策1「回数を減らす」

まず考えたのが回数を減らすこと。「病院行けよ」って話ですが、病院に行くような性格なら中毒者になっていません。まずはセルフメディケーション。

普段はだいたい1日5回くらい使ってると思います。

①06:30 息苦しくて起きてプシュ
②14:00 仕事に集中できなくなってプシュ
③17:30 帰宅間際にプシュ
④20:30 子どもが寝た後プシュ
⑤23:30 寝る前にプシュ

ここからどれだけ減らせるか、挑戦。

1日目:3回

①06:00 朝、さっそく我慢できずに使用。口呼吸になってるせいで毎日肩こりもひどい。

②15:00 ちょっとずつ左鼻がつまってきて、だんだん息苦しくなる。無理やり鼻で呼吸しようとするけど、とうとう右鼻もつまって仕事にならない。仕方なく使用。

③22:45 夕方からつまっていたけど、口をぎゅっと閉じて我慢。大きく深呼吸すると少し楽。何とか持ちこたえて寝る前に使用。

2日目:2回

①05:30 朝、子どもに起こされ無意識に使用。

②22:45 夕方から右鼻だけつまっていたけど我慢。寝る前に使用。

3日目:3回

①06:30 朝、うる覚えだけどたぶん使った。

②20;00 子どもを寝かしつける時に完全に詰まって使用。

③22:45 寝る前に使用。

4日目:4回

5日目:5回

。。。あきらめ。気合で治すのはやっぱり無理。

対策2「素直に耳鼻科に行く」

子どもがお世話になっている耳鼻科で見てもらうことに。

私:「市販の点鼻薬を使ってるんです。。。長いこと」
医:「あぁ~、それはあんまり良くないね。薬剤性鼻炎って知ってる?」
私:「知ってます。たぶんそれです。」
医:「鼻の中見せて~。。。あー、これはあれだね、鼻の軟骨曲がってるね。」
私:「え?」
医:「腕のいい医者を紹介するから、手術してもらいな。」
私:「いやぁ、、、手術ですか。。。」
医:「絶対にやったほうがいい。全然違うから。」

かなり渋りましたが、先生はゴリ押し。しぶしぶ紹介状を書いてもらい、総合病院に行くことになりました。

対策3「ステロイド点鼻薬」

総合病院で診察を受けても言われることは同じ。「薬剤性鼻炎とかじゃなくて、鼻の骨が曲がってるのが原因」「本当に治したいなら、手術しかない」。

「まぁ、急に言われても判断つかないと思うから、少し考えてみて」と言われ、後日改めて手術をするかどうか決めることに。

「それまでこれ使って」と言われ、処方されたのが「ステロイド点鼻薬」。ナザールなどの血管収縮系の点鼻薬に比べて即効性はないが、効果はあるとのこと。

半信半疑で1週間使ってみると、確かに効果があった。ナザールのようにすぐ効かない代わりに、そもそも鼻が詰まりにくくなってる。

一番驚いたのが「朝、起きた時に鼻が詰まっていないこと」。これだけでもすごく楽。もちろん昼間も詰まりにくくなってて、ナザールを持ち歩く必要がなくなりました。

手術は気が乗らないって人も、ステロイド点鼻薬は使ってみる価値ありです。

でも完全に詰まらなくなったわけではなく、1日1回のナザールは必要。ステロイド点鼻薬は1週間で無くなってしまい、お金もかかってしまいます。

手術を決意

結果、手術を決意しました。

手術に向けて、2週間前に身体検査(会社の健康診断のようなもの)と、1週間前に耳鼻科・麻酔科の診察、入院の説明を受ける必要があります。どちらも2~3時間程度。

そして、いよいよ手術です。

手術の名称は鼻中隔矯正術、両粘膜下下鼻甲介骨切除術。麻酔は全身。入院は6日間。

入院1日目「早めの待機」

入院は手術の前日。13時に病院に入り、入院説明を受けて、病室に案内されます。ありがたいことに部屋は個室。一般料金の個室なのでトイレはなく、緊急入院があれば大部屋へ移動となりますが、全く問題なし。

入院の説明を受けている間、何人かの看護師さんに「わたしも同じ手術受けたのよ~」って言われました。そもそも成人の鼻の軟骨は曲がっているのが普通で、その度合いで鼻炎や鼻づまりといった症状が出るようです。けっこう手術する人も多いみたい。

部屋に入ってからはとにかく暇。海外ドラマを見まくり、21時まで時間を潰します。21時になると眠剤と下剤を飲んで睡眠。ここからは絶食です。

絶食

入院2日目「手術当日」

翌日は6時に起床。下剤の効果もあって快便。ちなみに、9時までに便が出ないと浣腸されます。

9時からは絶飲。水も口にできなくなります。10時に最後の入浴。術着に着替えます。

12時近くになって、太い点滴を打たれ、血栓症を防ぐためのタイツを履き、準備万端。

13時に手術室まで歩いていき、ベッドに横たわり、体を固定。麻酔を打たれて気絶。

16時、ナースステーションの隣にある部屋で目覚める。頭がぼーっとして気持ちが悪い。暑く、体中にストレスを感じて気分は最悪。ついつい布団を蹴飛ばし、起き上がり、看護師に目覚めたことをアピール。体中に付いているモニターもうっとうしい。

17時、歩いて自室に戻る。「歩けます」って言っちゃったけど、本当は歩けるような気分ではなかったです。酷い二日酔いみたい。フラフラになりながら、なんとか自室に戻ります。

自室に戻ると看護師さんが切り取った骨を見せてくれました。「へぇ~結構とるんですね。。。」と受け答えしつつ、会話がしんどい。

看護師さんが出ていった後、鏡で鼻を確認。白い綿球が詰まってる。鼻で息ができないことがこんなにツラいとは、、、

息苦しく、少し気を抜くと口が閉じて窒息しかけます。水も飲みにくく、唾を飲むのも大変。口が開いたままなので、喉が乾燥して痛い。集中力が保てず、テレビを見続けることもできません。

ちなみに痛みは全くありませんでした。本当に切ったのか?って思うくらい、チクチクした痛みも鈍痛も何も感じません。ただただ息苦しいだけ。麻酔がきれた後も全く痛みはありませんでした。病院・医者選びは大事です。

18時、何もする気がおきないのでベッドに横たわって就寝。喉が乾燥しないように口にタオルを巻きますが、それがまた息苦しい。取ると喉が痛い。咳き込むと血の痰が出て、気持ち悪い。左手に刺さった点滴のせいで寝返りも大変。そこから12時間、ベッドの上で苦しみました。

入院3日目「1日中息苦しい」

3日目、起きたのは6時。12時間ベッドでジタバタしていたせいで腰が痛い。熱を測ると37.3度の微熱。術後は熱が出ることがあるらしく、頭が重い。

起き上がると貧血気味。鼻の綿球を取ると血だらけ。

綿球

綿球は2~3時間に1回取り替えます。退院日にわかりましたが、この綿球が鼻を詰まらせているわけではなく、その奥に巨大な綿の棒が詰まっています。なので、この綿球をとっても息ができるわけじゃありません。

7時に朝食。口に食べ物を入れると息ができず、飲み込むたびに鼻と耳から空気が押し出される感じがします。食事なんてムリ。1、2口食べて、終わり。

「はぁ~、はぁ~」と意識的に呼吸しないと酸欠気味になります。ご飯もムリ、水もムリ、テレビもムリ、スマホもチラッと見て断念。

ただただ時間が過ぎるのを待ち、9時30分に医者の診察。術後の経過は順調とのこと。しゃべるのも億劫なので、早く終わって欲しいのが本音。いい先生なんだけど、話が長い。。。喉を潤す吸引をしてお終い。

部屋に戻ると点滴が外れて一安心。とはいっても相変わらず何もする気になれず、ただぼーっと時間が過ぎるのを待ちます。

12時、昼食は2割くらい食べて断念。

13時、嫁がお見舞いに来てくれるも、うまく話せず、、、

15時、息苦しく、何も考えられず、ややパニック気味。何度も深呼吸をしたり、外気に当たったりして気持ちを落ち着かせる。

18時、夕食は3割。多少食べるのは楽になってきた感じ。飲むのは相変わらず大変。

20時、寒気がしたり暑くなったりを繰り返す。熱は37.5度の微熱。とにかくしんどい。手術したのを激しく後悔しました。

前にも膝の靭帯を繋げる手術をしたことがあって、その時は2週間くらい入院しましたが、こんなにツラいと思うことはありませんでした。

手術は6時間かかり、術後は自由にトイレも行けず、激しい痛みもあり、リハビリも毎日。それに比べたら鼻の手術なんて楽勝だと思ってましたが、正直今回のほうが精神的にツラかったです。

手足よりも顔周りの手術のほうが精神的な負担は大きいかもしれません。

21時、就寝。点滴が刺さってない分、良く寝れるかなって思いましたが、あまり変わらず。タオルを口に被せると息苦しいので、マスクをして寝ましたがこれが失敗。寝ながら外していたようで、翌朝喉の痛みで目覚めました。

入院4日目「時間との闘い」

6時に起床。この日はとにかく時間との闘い。相変わらず集中力はなく、飲食・会話が億劫になっているので、何もできません。苦しみは3日目とほぼ同じ。多少、鼻から出る血の量が減った気がしますが、それ以外は何も変わらず。喉の痛みが追加されたくらいです。

スケジュールも3日目と一緒。午前の診察があって、吸引して、綿球を変えて、ご飯を食べる。

それ以外はずーっと無心。時間が過ぎるのを耐えしのぎます。

入院5日目「4日目のリプレイ」

6時半に起床。4日目も気分・スケジュールは全く同じです。相変わらず鼻から血は出ます。

でも「あと1日」という終わりが見えた分、少し気が楽。あと24時間で息ができる、あと24時間で帰れる、そんな感じでやり過ごしました。

入院6日目「退院日」

待ちに待った退院日。6時に起きて、7時に採血(体調不良を起こしていないかの確認)。朝飯を揚々と食べて、9時に診察。

外来に行くと、いつも通り鼻の中を掃除してもらい、ついに大きな綿の棒を抜き取ります。だいたい1.5×5cmくらいの大きさ。抜かれる時に痛みはありませんが、魂を抜き取られる気分です。涙が出ます。これで失神する人もいるらしいのでご注意を。

魂を抜かれると、鼻で息ができるように、、、!特段、前より鼻が通った感じはしませんが、鼻で息ができること自体がうれしい!久々に鼻で息をしたので、寒い空気を吸い込むと痛いくらいです。

ここからは経過観察で午後15時まで待機。16時に無事退院しました。

入院・手術費用

6日間の入院・手術にかかった費用は120,828円(402,760円の30%)+食費5,520円=126,348円。

けっこうな金額ですが、「高額療養費制度」があるので、事前に「限度額適用認定証」を手に入れておけば上限以上に支払う必要はなくなります。

自己負担限度額は所得区分によって分類されますが、私の場合は上限が「57,600円」だったので、食費と合わせた最終的な支払金額は「63,120円」。半分くらいに抑えられました。

「限度額適用認定証」は申請から手元に届くまで約1週間かかります。手術の日程が決まってるのであれば早めに申請しておいたほうがいいです。

保険の請求

さらに、医療保険に加入していれば給付金がもらえます。

私はライフネット生命に加入していたので、ネットで給付金の支払いを申請。なんと、申請からわずか2日で振り込まれました。しかも金額は「128,000円(入院8,000円×6日+手術80,000円)」。

つまり、最終的に入院手術代はプラス「64,880円」。なぜか稼げた。保険って大事。

術後1週間

術後1週間は、正直それほど鼻が通った感じはしません。特に左側は詰まったまま、思わずナザールを使いたくなるくらい不快でした。

それもそのはず、次から次へと血と鼻くそが混ざった塊が出てきます。「こんなでかいのが出たんなら、もう最後かな」と思っても、さらにでかい血の塊が出続けます。

退院してから1週間後に抜糸があるんですが、抜糸をしても鼻が通った感じはしませんでした。(ちなみに、抜糸は少し痛いです)

術後1ヶ月

ようやく鼻の調子が落ち着いてきました。たまに詰まった感じがしますが、基本的には爽快。徐々に出てくる血の塊も減ってきて、普通の鼻水になってきました。

何よりナザールを使わなくなった、、、!もう、「ナザールがない」とか「こんな時間に薬局やってない」とか「会議中にナザールするのは気が引ける」とか考える必要はありません!

本当に手術して良かった。

時間を持て余した大学生ならもちろん、休めない社会人の方も無理やり有給とって手術することをおすすめします。